1Boxタクシーの乗務日誌のようなもの

都内を走る1Boxタクシーの乗務日誌、タクシーブログのようなもの&タクシーに関するコラムなど

このご時勢だから その1… 最低賃金法を知っておこう!

先の見えないコロナ禍で、タクシードライバーも苦境ですね。
私も、こんなに先が見えないのは初めてなので、どうやって乗り切るのか?思案しているところです。

精神論で語ればどなたかの言葉ですが
『先が見えないときには先を見なければ良い』という考え方が好きです。
まぁ、重く考えても軽く考えてもなるようにしかならないので、流れに身を任せていくしか無いのですが…

そう言いつも…
理論武装と公的に頼れる先は必要だと思っているので、まずは理論武装のお話からしようと思います。


売上ができないから会社を辞めるべきか?

最近、Twitterをながめていると、「売上が上がらないから、会社を辞めて失業保険で食いつなぐ」こんなつぶやきを見る機会が増えてきました。
気持ちは分からなくもないですが、この考え方には賛同しません。

それは、会社に勤めている以上、会社にしがみついていた方が、保障が大きいから!なのですが、それを具体的に考えてみたいと思います。


法人のタクシードライバーは、最低賃金は保障されている!

東京都の今年の最低賃金は、時間あたり1,013円です。
これは、残業や深夜割増賃金を除いた素の金額です。
これは、賃金体系が完全歩合であろうと無かろうと、関係なく保障されている金額です。

隔日勤務の場合会社によって、月間の最低出番数が異なるので、単純な計算は難しいのですが、11乗務だと2時間強、12乗務だと3時間半前後の残業時間を加えて、1出番21時間以内の拘束時間になり、月間では262時間(繁忙期は270時間)が最大拘束時間になっているのが、厚生労働省が定めたルールです。
これに、出番ごとに3時間の休憩が必須ですので、その休憩時間を除いた時間が働いた時間になります。

例えば、月間11出番の法人ドライバーの場合
毎出番、21時間の拘束時間を使い切って帰ってきたとすると、
21時間―3時間(休憩時間)=18時間
18時間×1013円×11出番=200,574円
となり、足切り未達成でも、200,574円は保障される計算になります。

実際には、これに残業代
11出番×2時間×1,013円×0.25(割増率)=5,571円

深夜勤務代(深夜帯に休憩を取らず、深夜帯をすべて働く勤務形態の場合)
11出番×7時間(22時から5時まで)×1,013円×0.25(割増率)=19,500円

これらが加わりますので
200,574円+5,571円+19,500円=251,790円
これが最低限保障された金額になります。

さらに、月間拘束時間の262時間ギリギリまで働こうと公休日に出勤した場合
262時間―11出番×18時間=31時間 なので2出番でこなしたとすると、休息時間が3時間ずつ必要なので、25時間働いたことになります。
25時間×1,013円×1.35(割増率)=34,188円
これに深夜帯が加わればさらに割増になります。

つまり、月間拘束時間を最大限働けば、285,978円は保障されていることになります。

先ほども記しましたが、これは最低賃金法から計算した、最低保障の賃金です。
足切り未達成とか、完全歩合とか、会社ごとに定められている決まりとは関係なく、働く者すべてに保障されているものです。

この計算は理論値ですが、まずはこの金額が最低賃金として保障されていることは知っておいて損は無いと思います。
これを前提とした場合、会社を辞めるという選択肢は無くなるのではないかと思うのですが、いかがでしょうか?

次回は、社会保険による補償のお話を書きたいと思います。


ただし…
労働時間の計算方法は会社によって異なります。
付け待ち時間は労働時間として認められていますが、実際は休憩時間として労働時間からカットしている会社も多いと聞き及びます。
それらは、各会社の就業規則などで確認してください。

また、最低賃金法では、この様な計算ができますが、実際に様々な理由をつけて、その金額を支払っていない会社も多いようです。
その為にも、自身の勤務時間を記録するデータを各自で保管しておくことは自己防衛のためにも必要だと思います。



ランキングサイトに参加しています。よろしければクリックをお願いします。
にほんブログ村 その他日記ブログ 運転手・ドライバー日記へ


参考
最低賃金額以上かどうかを確認する方法 (厚生労働省のHPより)

最低賃金

東京のタクシー、配車アプリはどうなっているのか? (私自身の備忘録)

2019年のタクシー業界は…

2019年のタクシー業界は、配車アプリ戦争の一年だったといっても良いと思います。
「どんべえタクシー」に代表される、配車アプリのキャンペーンが展開される一方で、複数の配車アプリを利用することによる配車キャンセルの多発など新たな問題も浮き彫りにしてきました。

個別の問題については各論に譲るとして、東京のタクシーの現状はどうなっているのか?配車アプリの側面からまとめてみたいと思います。
また、私は東京の実情以外は詳しくないので、他の都市の実情はどうなっているのか?教えていただければ幸いです。

データは2019年10月末のものを用いています。
2019年の秋に入って、例年以上に株式譲渡による無線グループの移動が活発に行われているように思います。
既にデータが少し古いものになっていることをご了承ください。

数値は公表された資料から計算していますが、誤りがあるようでしたらご指摘いただけると幸いです。


東京のタクシーの無線グループ分け

東京交通新聞では、14の無線グループ分けを行っており、拙稿もそれにしたがって分類を行います。
()内は、グループを含めた概算の無線対応の車両台数

大手四社
日本交通(4580)、国際自動車(3420)、大和自動車交通(2040)、帝都自動車交通(1010*)の四社

準大手三社
日の丸自動車(1310)、東都タクシー(1530)、グリーンキャブ(1010)の三社

独立無線グループ
東京無線(3620)、チェッカーキャブ(1820**)、私鉄協(460***)、荏原交通(310)、コンドルタクシー(210)

個人タクシー
東個協(1620****)、日個連(1000*****)

*         帝都は三信グループの160台未算入
**       チェッカーキャブは、他に非無線車1900台あり
***      私鉄協は、2020年2月に解散予定
****     東個協(でんでん)は、全体で約8000台
*****   日個連(提灯)は、全体で約6500台

EM無線(460)、第一交通グループ(不明)
が外れているのは意外ですねぇ

上記の他、主だったところでは
ロイヤルリムジングループ(350)、東京MK(160)、アシスト(不明)など


配車アプリによる分類

JapanTaxi*
日本交通、帝都自動車交通、東京無線、私鉄協の京王自動車、合計約9500台

S・RIDE**
国際自動車、大和自動車交通、グリーンキャブ、チェッカーキャブ、東個協、合計約9900台

Mov
日の丸自動車交通、東都タクシー、荏原交通、私鉄協の小田急交通・京急交通、日個連、合計約4350台

DiDi
コンドルタクシー、第一交通グループ、ロイヤルリムジングループ、他 合計約600台

*     三信グループ160台は未算入
**    三信グループは未除外、他に寿交通が参加している

Uberは、東京MKと連携


2019年の特徴

2019年は、配車アプリの陣取りがほぼ終わり、所属が明確でないのはEMとアシストくらいとなりました。

一方で、私鉄協の解散決定に見られるように、所属する無線グループや配車アプリの対応が分かれるところも、見受けられました。
元々、私鉄協と帝都は、帝都が京成グループの会社であることからも親和性が高く、同一の配車アプリを展開していました。
帝都としては、私鉄協をグループ化して城西地区の営業力強化を図りたかったと思うのですが、特に京王や小田急、京急沿線での私鉄協のブランド力を失いたくないと判断した、小田急・京急との溝は埋まらなかったようです。

また、タクシー会社のM&Aも例年以上に活発に行われたように感じます。
上記の三信グループの帝都への株式譲渡、ライオン交通のkmグループ化など大きな動きがありました。
配車アプリの陣取りがほぼ終了した現在、2020年以降もグループ間の移動やM&Aなど活発に行われると思われます。


ここ10数年の変遷

私が乗務員になった頃、大きな無線グループが他に2つありました。
その一つ、中央無線はまとまって大和グループに参加し、もう一つの共同無線は、草刈場になった後日の丸グループに個別に加盟しました。
それぞれが大きなできごととして報じられたのは記憶に新しいところです。

また、当時は東京無線グループが売上でも無線数でも所属台数でも他を圧倒していました。
様々なデータから、東京無線グループの凋落が見て取れるのは、時代の流れなのでしょうか?

日本交通のグループ化が本格化するまでは、都内のタクシーは中小の共同組合である無線グループが強い時代が続いていました。
所属台数では、東京無線とチェッカーキャブが5000台前後でトップを争い、無線本数は東京無線が他を圧倒していました。
それが、大手によるフランチャイズ化の激化、スマホ配車の進化により、所属台数や無線本数でも大手が圧倒するようになりました。

しかし、これらの変化はこの数年のもの。
まだまだ変わる、2019年を切り取るとしたら、変化の途中と言えるのかもしれません。

今回は、各配車アプリの現状がどうなっているのか?
それを知りたいと思って、色々調べて備忘録的にまとめてみました。
謝りなどあればご指摘いただけると幸いです。



ランキングサイトに参加しています。よろしければクリックをお願いします。
にほんブログ村 その他日記ブログ 運転手・ドライバー日記へ

taxiimg

天邪鬼の戯言かなぁ… 被害者と加害者、トマトジュース割焼酎事件のその後

今さらですが、トマト割の事故の件です

今年の4月下旬、タクシーが交通事故を起こし、そのドライバーが飲酒していた事件を記憶している人は多いと思います。
事件から、半年以上が経過し、すっすり風化してしてしまったこの事件のことを今さらながら取り上げます。

事件の詳細などは、当時書いたブログをご参照ください。
あの「トマトの焼酎割」事件に対する日本交通の謝罪が、謝罪になってないんじゃない?と思える件について

日本交通の謝罪プレスリリースが謝罪になってないんじゃないのか?という印象を当時も書きましたが、その後の展開を見ると、一応は謝罪したけれど、俺たちも被害者なんだ!という風に経営陣が考えているのではないのか?とすら思えてしまうのです。

そんな天邪鬼の戯言です。



事件は、このドライバーが最も悪いがアルコールチェック体制が緩かった会社にも大きな責任がある

大きな不祥事を発生させた場合、様々な影響を経営者も受けるのですが、事件後の東京ハイヤータクシー協会の会長に川鍋さん(グループ会社の会長)は再選。そして、川野さん(所属会社の社長)も副会長に再任されました。
再任された前後から、川野さんの言葉を業界紙で探したのですが、事件のことは通り一遍のものしか発見できませんでした。

また、評価の時期が異なるとはいえ、タクシーセンターの優良表彰も10年近く連続して受け、表面的には何事も無かったかのような状況に戻っているといえましょう。

しかしながら…
加害者のドライバーは、何度も運転中の飲酒を繰り返し、それが常態化していたと報じられています。
また、通勤時のアルコールチェック時に何度か基準値を超えていたことがあり、ある種アルコール中毒だったと想像できます。
そして、帰庫時のアルコールチェックで引っかかったことは報じられておらず、アルコールを消化していた可能性も含めて、疑問を抱く点は残されたままです。

つまり、現在のアルコールチェック体制では、アルコールの消化を終えてしまえば、帰庫時のアルコールチェックには引っかからない可能性について、誰も何も見解を述べていないのです。



再発防止とは?

繰り返しますが、この事件では加害者のドライバーに庇える点は一つもありません。
しかし、再発防止という観点で考えた場合、出庫から帰庫までの間の飲酒について、どう捉え、どの様な再発防止策を講じるのか?は会社の責任で行うべきことです。

幸いにして、事故発生時に加害者の運転する車に乗客はいませんでした。
しかし、アルコールの摂取が常態化していた現実を思うと、何組ものお客さんを「N」ブランドの車は飲酒運転でお送りしていた事実が浮かび上がります。
そして、その観点から、川鍋さんなり、知識さん(日本交通の社長)なり、川野さんは何か述べていたのでしょうか?

もちろん、社内的には何かあったでしょう。
でも、大多数のご乗車いただいたお客様に向けて、何らかの再発防止のメッセージは送ったのでしょうか?

その意味で、会社としての再発防止について、お客さまに対しては何もしていないに等しいといえるのではないでしょうか?

少なくとも、本日現在、私はその様なメッセージを見ていません。



会社も被害者だと思っていないのか?

あの謝罪プレスリリースを読んだとき、少しも謝罪していないと感じたと書きました。
そして、半年以上経過した現在、会社の経営層は、自分たちもあの事件の被害者だと錯覚しているんじゃないか?と思うようになりました。
その理由は、お客様に向けた明確な再発防止への取り組み策が何も提示されていないからなのですが、その予感は当たっているように思います。

被害者だから、加害者を非難し二度と同じことをするな!と運転手の管理強化をして終わり。

そんな、体質が浮かび上がってくるようです。
そして、これがこの業界のリーディングカンパニーの考え方なのだとしたら、それ以下の会社の発想は推して知るべしです。

万一、不良ドライバーを雇ってしまったら、それを含めてマネジメントの責任です。
そして、その社員が不祥事を起こしたら、それはその社員の責任だけではなく、会社の責任です。
決して、会社は不良社員の被害者ではありません。

そんな、当たり前のことが通じる業界になって欲しいと、末端にいる者としては願うばかりです。


ランキングサイトに参加しています。よろしければクリックをお願いします。
にほんブログ村 その他日記ブログ 運転手・ドライバー日記へ

tomato
引っ越してきました
はてなブログで、2016年6月から綴っていたブログを、2019年2月11日にライブドアに引っ越してきました。

はてなブログからの移行に際して、2019年2月11日以前のエントリーは、一部を除いてライブドア版には移行しませんでした。
以前のエントリーをご覧になりたい方は、下記ブログをご参照ください。

はてなブログ版「1Boxタクシーの乗務日誌のようなもの」
最新記事
記事検索
ギャラリー
  • タクシードライバーのサイドビジネス事情 その1 タクシー辞めて大丈夫ですか?
  • 都内のタクシーで安直に稼ぐことを考えたときに、思考の分かれ目になりそうな点
  • 都内のタクシーで安直に稼ぐことを考えたときに、思考の分かれ目になりそうな点
  • 戯言です、タクシー業界の強さが失われるとき
  • これからタクシー業界を目指す皆さんへ、コロナ禍のなか良いタクシー会社について考えてみました。
  • 緊急投稿! もし、会社が突然に休眠宣言して、ドライバーを解雇したら… その会社のドライバーだったと仮定して自分がやりそうなことをツラツラ書いてみます。
  • このご時勢だから その2… 社会保険の傷病手当金を知っておこう!
  • このご時勢だから その1… 最低賃金法を知っておこう!
  • 東京のタクシー、配車アプリはどうなっているのか? (私自身の備忘録)
最新コメント
Profile

About me
名前:Shiwa


気がつけば、タクシー乗務を始めて10年と少し経ちました。現在2社目です。
会社によって勤務名称が異なるようですが、14時~16時の間に出庫しています(たいてい16時かな)
1Boxタクシーには、2015年の秋から乗っています。

ご意見・ご感想などは、blogのコメント欄の他、メール、twitterでもどうぞ…shiwa.1764@gmail.com
@Jw7Moyo


Teitterをまとめたblogを作っています。そちらもご覧ください。
「1Boxタクシードライバーのつぶやき」

ランキングサイトに参加しています。よろしければクリックをお願いします。
にほんブログ村 その他日記ブログ 運転手・ドライバー日記へ
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:

メッセージ

名前
メール
本文
スポンサードリンク
サイトポリシー
「1Boxタクシーの乗務日誌のようなもの」のサイトポリシーは、こちらのページに記載しています。
「サイト運営のポリシー」

  • ライブドアブログ