2019年のタクシー業界は…
2019年のタクシー業界は、配車アプリ戦争の一年だったといっても良いと思います。
「どんべえタクシー」に代表される、配車アプリのキャンペーンが展開される一方で、複数の配車アプリを利用することによる配車キャンセルの多発など新たな問題も浮き彫りにしてきました。
個別の問題については各論に譲るとして、東京のタクシーの現状はどうなっているのか?配車アプリの側面からまとめてみたいと思います。
また、私は東京の実情以外は詳しくないので、他の都市の実情はどうなっているのか?教えていただければ幸いです。
データは2019年10月末のものを用いています。
2019年の秋に入って、例年以上に株式譲渡による無線グループの移動が活発に行われているように思います。
既にデータが少し古いものになっていることをご了承ください。
数値は公表された資料から計算していますが、誤りがあるようでしたらご指摘いただけると幸いです。
東京のタクシーの無線グループ分け
東京交通新聞では、14の無線グループ分けを行っており、拙稿もそれにしたがって分類を行います。
()内は、グループを含めた概算の無線対応の車両台数
大手四社
日本交通(4580)、国際自動車(3420)、大和自動車交通(2040)、帝都自動車交通(1010*)の四社
準大手三社
日の丸自動車(1310)、東都タクシー(1530)、グリーンキャブ(1010)の三社
独立無線グループ
東京無線(3620)、チェッカーキャブ(1820**)、私鉄協(460***)、荏原交通(310)、コンドルタクシー(210)
個人タクシー
東個協(1620****)、日個連(1000*****)
* 帝都は三信グループの160台未算入
** チェッカーキャブは、他に非無線車1900台あり
*** 私鉄協は、2020年2月に解散予定
**** 東個協(でんでん)は、全体で約8000台
***** 日個連(提灯)は、全体で約6500台
EM無線(460)、第一交通グループ(不明)
が外れているのは意外ですねぇ
上記の他、主だったところでは
ロイヤルリムジングループ(350)、東京MK(160)、アシスト(不明)など
配車アプリによる分類
JapanTaxi*
日本交通、帝都自動車交通、東京無線、私鉄協の京王自動車、合計約9500台
S・RIDE**
国際自動車、大和自動車交通、グリーンキャブ、チェッカーキャブ、東個協、合計約9900台
Mov
日の丸自動車交通、東都タクシー、荏原交通、私鉄協の小田急交通・京急交通、日個連、合計約4350台
DiDi
コンドルタクシー、第一交通グループ、ロイヤルリムジングループ、他 合計約600台
* 三信グループ160台は未算入
** 三信グループは未除外、他に寿交通が参加している
Uberは、東京MKと連携
2019年の特徴
2019年は、配車アプリの陣取りがほぼ終わり、所属が明確でないのはEMとアシストくらいとなりました。
一方で、私鉄協の解散決定に見られるように、所属する無線グループや配車アプリの対応が分かれるところも、見受けられました。
元々、私鉄協と帝都は、帝都が京成グループの会社であることからも親和性が高く、同一の配車アプリを展開していました。
帝都としては、私鉄協をグループ化して城西地区の営業力強化を図りたかったと思うのですが、特に京王や小田急、京急沿線での私鉄協のブランド力を失いたくないと判断した、小田急・京急との溝は埋まらなかったようです。
また、タクシー会社のM&Aも例年以上に活発に行われたように感じます。
上記の三信グループの帝都への株式譲渡、ライオン交通のkmグループ化など大きな動きがありました。
配車アプリの陣取りがほぼ終了した現在、2020年以降もグループ間の移動やM&Aなど活発に行われると思われます。
ここ10数年の変遷
私が乗務員になった頃、大きな無線グループが他に2つありました。
その一つ、中央無線はまとまって大和グループに参加し、もう一つの共同無線は、草刈場になった後日の丸グループに個別に加盟しました。
それぞれが大きなできごととして報じられたのは記憶に新しいところです。
また、当時は東京無線グループが売上でも無線数でも所属台数でも他を圧倒していました。
様々なデータから、東京無線グループの凋落が見て取れるのは、時代の流れなのでしょうか?
日本交通のグループ化が本格化するまでは、都内のタクシーは中小の共同組合である無線グループが強い時代が続いていました。
所属台数では、東京無線とチェッカーキャブが5000台前後でトップを争い、無線本数は東京無線が他を圧倒していました。
それが、大手によるフランチャイズ化の激化、スマホ配車の進化により、所属台数や無線本数でも大手が圧倒するようになりました。
しかし、これらの変化はこの数年のもの。
まだまだ変わる、2019年を切り取るとしたら、変化の途中と言えるのかもしれません。
今回は、各配車アプリの現状がどうなっているのか?
それを知りたいと思って、色々調べて備忘録的にまとめてみました。
謝りなどあればご指摘いただけると幸いです。
ランキングサイトに参加しています。よろしければクリックをお願いします。



2019年のタクシー業界は、配車アプリ戦争の一年だったといっても良いと思います。
「どんべえタクシー」に代表される、配車アプリのキャンペーンが展開される一方で、複数の配車アプリを利用することによる配車キャンセルの多発など新たな問題も浮き彫りにしてきました。
個別の問題については各論に譲るとして、東京のタクシーの現状はどうなっているのか?配車アプリの側面からまとめてみたいと思います。
また、私は東京の実情以外は詳しくないので、他の都市の実情はどうなっているのか?教えていただければ幸いです。
データは2019年10月末のものを用いています。
2019年の秋に入って、例年以上に株式譲渡による無線グループの移動が活発に行われているように思います。
既にデータが少し古いものになっていることをご了承ください。
数値は公表された資料から計算していますが、誤りがあるようでしたらご指摘いただけると幸いです。
東京のタクシーの無線グループ分け
東京交通新聞では、14の無線グループ分けを行っており、拙稿もそれにしたがって分類を行います。
()内は、グループを含めた概算の無線対応の車両台数
大手四社
日本交通(4580)、国際自動車(3420)、大和自動車交通(2040)、帝都自動車交通(1010*)の四社
準大手三社
日の丸自動車(1310)、東都タクシー(1530)、グリーンキャブ(1010)の三社
独立無線グループ
東京無線(3620)、チェッカーキャブ(1820**)、私鉄協(460***)、荏原交通(310)、コンドルタクシー(210)
個人タクシー
東個協(1620****)、日個連(1000*****)
* 帝都は三信グループの160台未算入
** チェッカーキャブは、他に非無線車1900台あり
*** 私鉄協は、2020年2月に解散予定
**** 東個協(でんでん)は、全体で約8000台
***** 日個連(提灯)は、全体で約6500台
EM無線(460)、第一交通グループ(不明)
が外れているのは意外ですねぇ
上記の他、主だったところでは
ロイヤルリムジングループ(350)、東京MK(160)、アシスト(不明)など
配車アプリによる分類
JapanTaxi*
日本交通、帝都自動車交通、東京無線、私鉄協の京王自動車、合計約9500台
S・RIDE**
国際自動車、大和自動車交通、グリーンキャブ、チェッカーキャブ、東個協、合計約9900台
Mov
日の丸自動車交通、東都タクシー、荏原交通、私鉄協の小田急交通・京急交通、日個連、合計約4350台
DiDi
コンドルタクシー、第一交通グループ、ロイヤルリムジングループ、他 合計約600台
* 三信グループ160台は未算入
** 三信グループは未除外、他に寿交通が参加している
Uberは、東京MKと連携
2019年の特徴
2019年は、配車アプリの陣取りがほぼ終わり、所属が明確でないのはEMとアシストくらいとなりました。
一方で、私鉄協の解散決定に見られるように、所属する無線グループや配車アプリの対応が分かれるところも、見受けられました。
元々、私鉄協と帝都は、帝都が京成グループの会社であることからも親和性が高く、同一の配車アプリを展開していました。
帝都としては、私鉄協をグループ化して城西地区の営業力強化を図りたかったと思うのですが、特に京王や小田急、京急沿線での私鉄協のブランド力を失いたくないと判断した、小田急・京急との溝は埋まらなかったようです。
また、タクシー会社のM&Aも例年以上に活発に行われたように感じます。
上記の三信グループの帝都への株式譲渡、ライオン交通のkmグループ化など大きな動きがありました。
配車アプリの陣取りがほぼ終了した現在、2020年以降もグループ間の移動やM&Aなど活発に行われると思われます。
ここ10数年の変遷
私が乗務員になった頃、大きな無線グループが他に2つありました。
その一つ、中央無線はまとまって大和グループに参加し、もう一つの共同無線は、草刈場になった後日の丸グループに個別に加盟しました。
それぞれが大きなできごととして報じられたのは記憶に新しいところです。
また、当時は東京無線グループが売上でも無線数でも所属台数でも他を圧倒していました。
様々なデータから、東京無線グループの凋落が見て取れるのは、時代の流れなのでしょうか?
日本交通のグループ化が本格化するまでは、都内のタクシーは中小の共同組合である無線グループが強い時代が続いていました。
所属台数では、東京無線とチェッカーキャブが5000台前後でトップを争い、無線本数は東京無線が他を圧倒していました。
それが、大手によるフランチャイズ化の激化、スマホ配車の進化により、所属台数や無線本数でも大手が圧倒するようになりました。
しかし、これらの変化はこの数年のもの。
まだまだ変わる、2019年を切り取るとしたら、変化の途中と言えるのかもしれません。
今回は、各配車アプリの現状がどうなっているのか?
それを知りたいと思って、色々調べて備忘録的にまとめてみました。
謝りなどあればご指摘いただけると幸いです。
ランキングサイトに参加しています。よろしければクリックをお願いします。


