タクシーが別のタクシーに衝突し、傍にいた男性に2週間の怪我を負わせた事故。
これだけ読むと、言葉は悪いですが「ありがちな事故」だと思うのですが、タクシーの運転手が飲酒運転だったとなると話は別です。

報道によれば…
出庫してから10分後くらいから、焼酎のトマトジュース割りを作って飲んでいる姿が、ドライブレコーダーに映っていたとのこと。
そして、引用した記事のタイトルにもあるように、飲み方からしても常習性が疑われても仕方ありません。
さらに、別の報道では出庫時のアルコールチェックに引っかかって、出庫できない日もあったという同僚の声も紹介されていました。


そして、同業者の間では…
帰庫時のアルコールチェックはすり抜けていたのか?
お客さんは、酒臭さに気付かなかったのか?
出庫の時間から考えて、通勤手段はバイクか車(自転車の可能性もあり)なので、通勤時も酒気帯び運転だったことがあったのか?
などなど、様々な疑問の声があがっていました。

特に、帰庫時のアルコールチェックについて、そこで検知できなかったのは管理体制がどうなっていたのか?という厳しい声も上がっていました。

タクシー会社のアルコールチェックは、国土交通省の指導により、実質的なタイムカード代わりとする方向で厳格化されてきました。
呼気にアルコールが含まれていないのはもちろんのこと、検査中の顔写真の撮影によって、代わりの人が吹く行為を防ぐように、また不正があっても直ぐに発見できるような仕組みをどの会社でも構築していると思います。
当然、この会社でもそれらの仕組みは構築されていたことと思います。

それにも拘らず、帰庫時のチェックからすり抜けていた…

どうやってすり抜けていたのか?
色々と、ブログにはかけない想像をしています。


ところで、この事件に対して、2日後に日本交通の発表した謝罪のプレスリリースが、一部で謝罪になってないんじゃない?と話題になっています。

どういうことなのか?
歯に衣着せずに書けば、「一通りの謝罪はするけど、業務提携先がやらかしたことに、俺たちも怒ってんだよ!」という印象を受けるということです。
そして、読後感は、日本交通の怒り!しか残っていませんでした(笑)。

さて、そんな謝罪リリースを少し分析してみましょう。


フランチャイザーとしての責任

最初に、その謝罪プレスリリースを読んだとき、とても違和感を覚えました。
その違和感の正体を探す為に、様々な企業の謝罪プレスリリースをネット上で検索して読んでみました。

例えば、コンビニの様々な炎上騒動への謝罪プレスリリース…
それらを読むと、フランチャイザーとフランチャイジーを区別して、フランチャイジーの不始末を遺憾に思うという組み立てにはなっていません。
それは、例えばセブンイレブンの利用客は、そこがフランチャイジーの店舗であることをほとんど意識しないことを前提にしているからです。

日本交通のフランチャイジーの場合、日本交通のお得意様は、本体か提携かを気にしてご乗車されるかもしれませんが、大多数のお客様は、ジーの会社であろうとザーの会社であろうと、「桜にN」の行灯だから利用しているのではないでしょうか?

つまり、フランチャイジーの会社であるのか、フランチャイザーの会社であるのか?という視点は、フランチャイザー側からすれば大切なものなのかもしれませんが、お客様目線で考えると関係ない話です。


さらに、これは私の感覚がおかしいのかもしれませんが…
今これを読まれている方も、ジーだザーだとウザイんだよ!と思われていませんか?
(書いている私もウザイ表現だと思って書いてます)

最初に読んで思ったのは、ジーでもザーでも関係ないんだよ!というものと、何でわざわざ和製英語を使って書いたんだろう?というものでした。

何で、ジーだのザーだのと区別したんでしょうね?


プレスリリースとしての形式

文末は「以上」と言い切って終わってますが、プレスリリースの場合、「本件の問い合わせ先」並びに「担当者」を記載するのは、ビジネス文書の常識だと思います。
特に謝罪リリースの場合、それらが無いのは、読み手に対して不親切です。

先ほど書きました「俺たちは悪くない」という思いは、こんなところからも読み取れます。


リーディングカンパニーとしての責任

今回の事件、日本交通に関係の無い多くのタクシードライバーも影響を受けています。
例えば、私の場合で書けば、お客さんから数回にわたり「アルコールチェック」について聞かれました。
そして、出庫時と帰庫時に厳格に行っているという説明をしても、それを「すり抜けた人がいるんだよね?」という問いを受けます。

私がどう応えたら良いのか?
そんな瑣末な問題ではなく、多くの日本交通と関係の無い会社で働くドライバーが、似たような環境に置かれていることと思います。

リーディングカンパニーを自認するのであれば、それら無関係の圧倒的多数のドライバーに対しても、自社の不始末の責任を感じて欲しいと思います。

具体的には、どうやって帰庫時のアルコールチェックを切り抜けたのか?
体制の問題なのか?それとも個人のアルコール消費が異様に早かったからなのか?
これらの情報は、自社のみで共有するのではなく、業界全体のコンセンサスにする。
リーディングカンパニーを自認するのであれば、この程度の責任は果たして欲しいと思っています。



さて、事故の発生が4月24日でした。
GWを挟み、平日で2週間は待ちました。
しかしながら、それ以上の動きは無い様なので「責任」の果たし方を知らない会社に、少し偉そうに意見してみました。

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追記
エントリーは、5月17日20時45分現在の内容によります。

フランチャイジー側の飛鳥交通では、この問題に対して、公式のリリースはありません。
それは、日本交通がすべき事柄であって、飛鳥交通が何か発するのは、おかしいと思っています。
一応、念のため触れておきます。

日本交通
出典 buzzpedia.net


業務提携会社における交通事故に関するお詫び (出典 日本交通のホームページより)
―――引用ここから―――

2019年4月26日

各位


日本交通株式会社
代表取締役社長 知識賢治


業務提携会社における交通事故に関するお詫び


昨日、弊社業務提携会社(フランチャイズ契約締結先)の乗務員が車内飲酒により追突事故を引き起こし、危険運転傷害容疑で逮捕されたことが判明いたしました。
お怪我をされた方、ご家族や関係者の皆様に対し心より深くお詫び申し上げます。

弊社のフランチャイジーにおいてこのような事態が発生したことにつきましては、フランチャイザーである弊社といたしまして大変遺憾であり、日頃より弊社をご利用いただいているお客様、関係される皆様方に、多大なるご心配とご迷惑をおかけしておりますことを、深くお詫び申し上げます。

弊社といたしましてはこれを厳粛に受け止め、業務提携会社を含む全乗務員に対し遵法と交通安全の重要性について周知徹底を図り、指導を強化し、全社一丸となって安全安心な運行に努めてまいります。

以上
―――引用ここまで―――


飲酒運転常習か タクシー運転手が車内で“トマト割り” (出典 TOKYO MX)
―――引用ここから―――
 運転するタクシーの中で酒を飲み、東京・港区で車2台に衝突して1人にけがをさせたとして、運転手の男が現行犯逮捕されました。
 逮捕されたのは、埼玉県川口市のタクシー運転手・要害義之容疑者(55)です。警視庁によりますと、要害容疑者は4月24日午前9時ごろ、港区虎ノ門の路上で、酒を飲んだ状態でタクシーを運転し、別のタクシーなどに衝突して、そばにいた50代の男性に2週間のけがをさせた疑いが持たれています。
 調べによりますと、要害容疑者は会社の飲酒検査を受けた後、自分が運転するタクシーの中で、焼酎をトマトジュースで割った酒を作って飲んで運転したとみられています。
 調べに対し、要害容疑者は容疑を認めていて、警視庁は常習的に飲酒運転をしていた可能性もあるとみて調べています。
―――引用ここまで―――