1Boxタクシーの乗務日誌のようなもの

都内を走る1Boxタクシーの乗務日誌、タクシーブログのようなもの&タクシーに関するコラムなど

December 2019

東京のタクシー、配車アプリはどうなっているのか? (私自身の備忘録)

2019年のタクシー業界は…

2019年のタクシー業界は、配車アプリ戦争の一年だったといっても良いと思います。
「どんべえタクシー」に代表される、配車アプリのキャンペーンが展開される一方で、複数の配車アプリを利用することによる配車キャンセルの多発など新たな問題も浮き彫りにしてきました。

個別の問題については各論に譲るとして、東京のタクシーの現状はどうなっているのか?配車アプリの側面からまとめてみたいと思います。
また、私は東京の実情以外は詳しくないので、他の都市の実情はどうなっているのか?教えていただければ幸いです。

データは2019年10月末のものを用いています。
2019年の秋に入って、例年以上に株式譲渡による無線グループの移動が活発に行われているように思います。
既にデータが少し古いものになっていることをご了承ください。

数値は公表された資料から計算していますが、誤りがあるようでしたらご指摘いただけると幸いです。


東京のタクシーの無線グループ分け

東京交通新聞では、14の無線グループ分けを行っており、拙稿もそれにしたがって分類を行います。
()内は、グループを含めた概算の無線対応の車両台数

大手四社
日本交通(4580)、国際自動車(3420)、大和自動車交通(2040)、帝都自動車交通(1010*)の四社

準大手三社
日の丸自動車(1310)、東都タクシー(1530)、グリーンキャブ(1010)の三社

独立無線グループ
東京無線(3620)、チェッカーキャブ(1820**)、私鉄協(460***)、荏原交通(310)、コンドルタクシー(210)

個人タクシー
東個協(1620****)、日個連(1000*****)

*         帝都は三信グループの160台未算入
**       チェッカーキャブは、他に非無線車1900台あり
***      私鉄協は、2020年2月に解散予定
****     東個協(でんでん)は、全体で約8000台
*****   日個連(提灯)は、全体で約6500台

EM無線(460)、第一交通グループ(不明)
が外れているのは意外ですねぇ

上記の他、主だったところでは
ロイヤルリムジングループ(350)、東京MK(160)、アシスト(不明)など


配車アプリによる分類

JapanTaxi*
日本交通、帝都自動車交通、東京無線、私鉄協の京王自動車、合計約9500台

S・RIDE**
国際自動車、大和自動車交通、グリーンキャブ、チェッカーキャブ、東個協、合計約9900台

Mov
日の丸自動車交通、東都タクシー、荏原交通、私鉄協の小田急交通・京急交通、日個連、合計約4350台

DiDi
コンドルタクシー、第一交通グループ、ロイヤルリムジングループ、他 合計約600台

*     三信グループ160台は未算入
**    三信グループは未除外、他に寿交通が参加している

Uberは、東京MKと連携


2019年の特徴

2019年は、配車アプリの陣取りがほぼ終わり、所属が明確でないのはEMとアシストくらいとなりました。

一方で、私鉄協の解散決定に見られるように、所属する無線グループや配車アプリの対応が分かれるところも、見受けられました。
元々、私鉄協と帝都は、帝都が京成グループの会社であることからも親和性が高く、同一の配車アプリを展開していました。
帝都としては、私鉄協をグループ化して城西地区の営業力強化を図りたかったと思うのですが、特に京王や小田急、京急沿線での私鉄協のブランド力を失いたくないと判断した、小田急・京急との溝は埋まらなかったようです。

また、タクシー会社のM&Aも例年以上に活発に行われたように感じます。
上記の三信グループの帝都への株式譲渡、ライオン交通のkmグループ化など大きな動きがありました。
配車アプリの陣取りがほぼ終了した現在、2020年以降もグループ間の移動やM&Aなど活発に行われると思われます。


ここ10数年の変遷

私が乗務員になった頃、大きな無線グループが他に2つありました。
その一つ、中央無線はまとまって大和グループに参加し、もう一つの共同無線は、草刈場になった後日の丸グループに個別に加盟しました。
それぞれが大きなできごととして報じられたのは記憶に新しいところです。

また、当時は東京無線グループが売上でも無線数でも所属台数でも他を圧倒していました。
様々なデータから、東京無線グループの凋落が見て取れるのは、時代の流れなのでしょうか?

日本交通のグループ化が本格化するまでは、都内のタクシーは中小の共同組合である無線グループが強い時代が続いていました。
所属台数では、東京無線とチェッカーキャブが5000台前後でトップを争い、無線本数は東京無線が他を圧倒していました。
それが、大手によるフランチャイズ化の激化、スマホ配車の進化により、所属台数や無線本数でも大手が圧倒するようになりました。

しかし、これらの変化はこの数年のもの。
まだまだ変わる、2019年を切り取るとしたら、変化の途中と言えるのかもしれません。

今回は、各配車アプリの現状がどうなっているのか?
それを知りたいと思って、色々調べて備忘録的にまとめてみました。
謝りなどあればご指摘いただけると幸いです。



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taxiimg

天邪鬼の戯言かなぁ… 被害者と加害者、トマトジュース割焼酎事件のその後

今さらですが、トマト割の事故の件です

今年の4月下旬、タクシーが交通事故を起こし、そのドライバーが飲酒していた事件を記憶している人は多いと思います。
事件から、半年以上が経過し、すっすり風化してしてしまったこの事件のことを今さらながら取り上げます。

事件の詳細などは、当時書いたブログをご参照ください。
あの「トマトの焼酎割」事件に対する日本交通の謝罪が、謝罪になってないんじゃない?と思える件について

日本交通の謝罪プレスリリースが謝罪になってないんじゃないのか?という印象を当時も書きましたが、その後の展開を見ると、一応は謝罪したけれど、俺たちも被害者なんだ!という風に経営陣が考えているのではないのか?とすら思えてしまうのです。

そんな天邪鬼の戯言です。



事件は、このドライバーが最も悪いがアルコールチェック体制が緩かった会社にも大きな責任がある

大きな不祥事を発生させた場合、様々な影響を経営者も受けるのですが、事件後の東京ハイヤータクシー協会の会長に川鍋さん(グループ会社の会長)は再選。そして、川野さん(所属会社の社長)も副会長に再任されました。
再任された前後から、川野さんの言葉を業界紙で探したのですが、事件のことは通り一遍のものしか発見できませんでした。

また、評価の時期が異なるとはいえ、タクシーセンターの優良表彰も10年近く連続して受け、表面的には何事も無かったかのような状況に戻っているといえましょう。

しかしながら…
加害者のドライバーは、何度も運転中の飲酒を繰り返し、それが常態化していたと報じられています。
また、通勤時のアルコールチェック時に何度か基準値を超えていたことがあり、ある種アルコール中毒だったと想像できます。
そして、帰庫時のアルコールチェックで引っかかったことは報じられておらず、アルコールを消化していた可能性も含めて、疑問を抱く点は残されたままです。

つまり、現在のアルコールチェック体制では、アルコールの消化を終えてしまえば、帰庫時のアルコールチェックには引っかからない可能性について、誰も何も見解を述べていないのです。



再発防止とは?

繰り返しますが、この事件では加害者のドライバーに庇える点は一つもありません。
しかし、再発防止という観点で考えた場合、出庫から帰庫までの間の飲酒について、どう捉え、どの様な再発防止策を講じるのか?は会社の責任で行うべきことです。

幸いにして、事故発生時に加害者の運転する車に乗客はいませんでした。
しかし、アルコールの摂取が常態化していた現実を思うと、何組ものお客さんを「N」ブランドの車は飲酒運転でお送りしていた事実が浮かび上がります。
そして、その観点から、川鍋さんなり、知識さん(日本交通の社長)なり、川野さんは何か述べていたのでしょうか?

もちろん、社内的には何かあったでしょう。
でも、大多数のご乗車いただいたお客様に向けて、何らかの再発防止のメッセージは送ったのでしょうか?

その意味で、会社としての再発防止について、お客さまに対しては何もしていないに等しいといえるのではないでしょうか?

少なくとも、本日現在、私はその様なメッセージを見ていません。



会社も被害者だと思っていないのか?

あの謝罪プレスリリースを読んだとき、少しも謝罪していないと感じたと書きました。
そして、半年以上経過した現在、会社の経営層は、自分たちもあの事件の被害者だと錯覚しているんじゃないか?と思うようになりました。
その理由は、お客様に向けた明確な再発防止への取り組み策が何も提示されていないからなのですが、その予感は当たっているように思います。

被害者だから、加害者を非難し二度と同じことをするな!と運転手の管理強化をして終わり。

そんな、体質が浮かび上がってくるようです。
そして、これがこの業界のリーディングカンパニーの考え方なのだとしたら、それ以下の会社の発想は推して知るべしです。

万一、不良ドライバーを雇ってしまったら、それを含めてマネジメントの責任です。
そして、その社員が不祥事を起こしたら、それはその社員の責任だけではなく、会社の責任です。
決して、会社は不良社員の被害者ではありません。

そんな、当たり前のことが通じる業界になって欲しいと、末端にいる者としては願うばかりです。


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tomato

ギグエコノミーの光と影

久しぶりのブログ更新のタイトルが「ギグエコノミー」でスミマセン(^_^;)


前提・契約の自由と労働法制の関係について

さて、前提として労働法制の話に触れておきたいと思います。
日本に限らず、労働者を保護する法律は各国に存在しています。
一方で、契約の自由も様々な国で保障されています。

契約の自由は保障されていながら、雇用主と労働者の間の契約には、一定の制限が加わる。
これが、労働法制の実情です。

何故、この様に制限が加わるのか?といえば、契約の一方が強者である場合、弱者である労働者に不利益な契約も自由に締結できてしまい、契約の自由の本来的な意味である、契約当事者の対等性が保たれなくなるからです。
また、対等な当事者が契約の主体である、という考え方は、労働法制だけでなく独占禁止法など他の法律にも共通している考え方になっています。

ここまでを前提として…


従来の労働法制でカバーできなかった範囲

ギグエコノミーの一番輝かしい部分は、従来の労働法制でカバーできていなかった、超短期・単発の仕事に光を当てたことだと思っています。

空いた時間に手軽に稼げる。
長時間働くことはできなくても、数十分から一・二時間なら働けるというニーズに光を当てたことは、評価されるべきポイントだと思っています。

しかし、評価できるのはこの一点だけでしょう。


偽装請負としての脱法性

本来、ギグエコノミーは、連続して働くことを前提にしていないものでした。
しかしながら、その発達過程において、連続して働くことを前提にした仕組みに衣替えをしていきます。
この点は、20年位前に流行った偽装請負と同列に語って良いと思います。

何故、単発だけだったものが連続して働くことを前提とした仕組みに衣替えをしたのか?
これは、IPOを目指し、スケールを求めたプラットフォーマー判断によるものが大きいと思いますが、乱立するギグエコノミープラットフォーマーが、いずれもスケールを求めている点を考えると、GAFAから受け継がれる、遵法意識の希薄さが関係しているのかも知れません。
この点は、別に考察が必要だと思っています。

いずれにしても、保護されるべき働き手が、単発の繰り返しによって、その保護を逃れるというのは、脱法行為以外の何者でもありません。
しかしながら、ギグエコノミープラットフォーマー企業は、単発の繰り返しであること、単にマッチングしているだけであることを隠れ蓑に、その脱法性を認めることは無いのが実情です。


責任の所在は?

Uber Eatsを例に考えてみましょう。
単なるマッチングであるとすれば、飲食店側に働き手を保護する必要性が生まれてきます。
そして、その費用負担は飲食店側が負うことになります。
しかし、残念ながら飲食店側がその責任を負う仕組みにはなっていないようです。

それでは、プラットフォーマーであるUber Eatsは責任を負うのでしょうか?
これも、残念ながら期待薄といえるでしょう。

何故なら、企業が負うべき責任を放棄した仕組みであるから、その分の利益が出るわけで、この利益モデルを放棄するとは思えないからです。

さらに、ライドシェアではどうなのでしょう?
Uberなどは、ドライバーは従業員ではないとして、企業であれば本来負うべき責任を放棄していますが、各国の潮流は労働法制からの脱法行為を許さない方向に傾きつつあります。

これらの法的な結論が確定するまではもう少し時間がかかりそうですが、これらはギグエコノミーの影として認識されつつあるのが現在地点だと思います。


ギグエコノミーの光はどうなるのだろう?

ギグエコノミーの進化は、新しい働き方を示す萌芽は持っていると思います。
たた、それが脱法行為に支えられたいびつな形で進化していては、限界点に到達するもの早いと思います。

働く人への保障を確立すること。
それは、報酬だけでなく労働災害への保証を含めての話なのですが、それが受益者の負担となって跳ね返れば利便性が失われる。
そのバランスの確立を急ぐ必要があるのではないかと思うのです。

そう考えると、参入できる分野も限られてくるのではないでしょうか?



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eats

引っ越してきました
はてなブログで、2016年6月から綴っていたブログを、2019年2月11日にライブドアに引っ越してきました。

はてなブログからの移行に際して、2019年2月11日以前のエントリーは、一部を除いてライブドア版には移行しませんでした。
以前のエントリーをご覧になりたい方は、下記ブログをご参照ください。

はてなブログ版「1Boxタクシーの乗務日誌のようなもの」
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  • 緊急投稿! もし、会社が突然に休眠宣言して、ドライバーを解雇したら… その会社のドライバーだったと仮定して自分がやりそうなことをツラツラ書いてみます。
  • このご時勢だから その2… 社会保険の傷病手当金を知っておこう!
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  • 東京のタクシー、配車アプリはどうなっているのか? (私自身の備忘録)
  • 天邪鬼の戯言かなぁ… 被害者と加害者、トマトジュース割焼酎事件のその後
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  • 【6/11の乗務日誌】 偽装回送がダメな理由…
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  • あの「トマトの焼酎割」事件に対する日本交通の謝罪が、謝罪になってないんじゃない?と思える件について
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名前:Shiwa


気がつけば、タクシー乗務を始めて10年と少し経ちました。現在2社目です。
会社によって勤務名称が異なるようですが、14時~16時の間に出庫しています(たいてい16時かな)
1Boxタクシーには、2015年の秋から乗っています。

ご意見・ご感想などは、blogのコメント欄の他、メール、twitterでもどうぞ…shiwa.1764@gmail.com
@Jw7Moyo


Teitterをまとめたblogを作っています。そちらもご覧ください。
「1Boxタクシードライバーのつぶやき」

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